AIがプログラムを作る時代(3) やっぱり凄い!

生成AIは、ディベロッパーにとってはまさに技のデパートIT土方やシェル芸人と呼ばれる方々の存亡が危ぶまれますが、「プロンプト」を使いこなせる人はまだ少なく、「プロンプト」を使いこなすことで、もうしばらくはその職を維持できるかもしれません。Google検索窓への入力と同様、「プロンプト」への入力にはある程度のセンスが必要です。

生成AIもいろいろと出てきましたが、それぞれ一長一短があり、用途に応じた使い分けが必要です。個人的には、デバイスドライバレベルの比較的ショートなC言語プログラムや、シェル芸で済むレベルのユーティリティを作るシーンで、Webブラウザで無償で使えるものをペアプログラミングのパートナー(・・・というよりは師匠)にしています。年明けにはパートナーが変わっているかもしれませんが、現時点では下記がパートナーとして良いと感じています。
① ChatGPT(GPT3.5)
コードの正確性はいまひとつですが、マクロなどの提案力が秀逸で、スピードも早いです。「可読性をある程度維持しながら、演算数と行数を減らして!」などと要望すれば、指示以上のマクロ技を展開してくれて感動すること多々あります。たまに、在りもしないコマンドを提案したりもしますので、そこは要注意ですが、プログラムのアウトラインを把握するケースで極めて有効です。GPT4に比べて劣るということも無く、むしろ、ユーザが多い分の利が出力に反映されていると感じます(気のせい?)。
② Phind (* Pair Programmerモード)
「フィンド」と読むようです。プログラマー向けとあって、コードの正確性が秀逸です。ハルシネーション(嘘を繰り返す応答)はほぼ無さそうで、不明点があれば正直に質問が来ます。評判の良いGitHub Copilot(有償)はまだ使ったことがありませんが、そこと良い勝負かと思います。但し、スピードはちょっと遅いです。

他、Google Bard, BingAI, Claude2 なども試しました。それぞれ特色があり、インプットが多い場面や、数値解析や演算が複雑な場面で有利と推測しています。一方で、プログラムの生成では期待外れのコードであったり、ハルシネーションがひどいケースもありました。但しこれも、「プロンプト」のテクニック次第だったかもしれません。

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生成AIの進化と浸透がここまで加速するとは予想できませんでした。今後の人生設計にも影響が出始めています。このあたりまでの目論見では70歳まで会社に居座れるつもりでしたが、、、2038年問題とか2036年問題とかはAIが素っ気なく解決してくれるでしょう。ここを書いた頃はAIがデータシート読むなんてまだまだ先の話と思ってましたけど、、、有償AIや未公開AIならば簡単にできるでしょう。ChatGPT(無償)でも、プロンプト入力を、応答に応じて段階的に進めれば、アウトラインやひな形として通用するコードを吐けてます。

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今はどこも人手不足ですが、突如、この状況が逆転する日が来るかもしれません。もしかすると自然界には、演算処理能力とアルゴリズムの条件が整うと、なにかしら魂が宿るという法則があるのかもしれません。もしその日が訪れたら、スターウォーズをはじめとするSF映画のように、個性豊かなドロイドや機械生命体が出現します。そんな日が来ることを期待と不安を持って妄想しながら、70歳まで(許されるならそれ以降も)会社にしがみ付く方法を考えていきます。